スターウォーズを解説する試み。 休暇一日目
今回は、少しお暇を頂き、人物ではなく物語に目を向けたいと思います。
その前に、この『試み』シリーズは、なるべくスピンオフ小説を考慮しない構成になってます。
映画系(CWとかも含む)の正史描写で理解できる範囲を補足して扱います。
従いまして、スピンオフ小説との相違はある程度御座いますでしょうが、御理解賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
SWのストーリーの主人公はアナキン・スカイウォーカーです。
旧6作品は、アナキンの悲劇についての物語です。
ルーカス氏も、6作で完結すると明言されてました。
従いまして、新3部作は新たな物語になると解釈できます。
旧作からは、ルーク、レイア、ハン、チューバッカ、R2、3POの出演は明らかになっています。
新規キャラクターも名前とか判明してますが、スピンオフ小説で出てきた様々な名前は出てこないものが多いようです。
いずれにしても、映画のストーリーが正しい歴史とされますので、期待は高まるばかりです。
スターウォーズの物語の中でも特に深みのあるシーンは、EP4のデス・スターでのセイバー戦の時のシーンかと思います。
このシーンはオビ=ワンとヴェイダーが対決するシーンであり、アミダラ以外の家族が一ヶ所に揃う唯一のシーンです。
オビ=ワンは、ヴェイダーとのセイバー戦で勝つ気は無かったように感じます。
オビ=ワンは、セイバー戦の末にファルコン号の付近まで辿り着きます。
帝国軍のトゥルーパーや兵士に囲まれ、最早勝ち目の無い段階でルークは初めて父の姿を目にします。
当然、ルークもヴェイダーもレイアも、知らずに家族で揃ってる訳ですが、詳細まで知るオビ=ワンは、ルークを見て、ヴェイダーを見て、笑います。
そして、オビ=ワンは目を閉じてヴェイダーの攻撃を受けてリビング・フォースとなる訳です。
EP4の段階で『ヴェイダーがルークの父』という設定はあったのでしょうか。
EP5のアナキンのカムアウトシーンですら、撮影時は『ヴェイダーはアナキン』という設定が伏せられていたのですから、EP4の段階でアレック・ギネスに語られていたとは考えにくいです。
EP4のあのシーン、改めてEP3を観るまで明らかになりませんでしたが、やはりアレック・ギネスの演技は『家族が揃ってますよ〜』っていう風に見えます。
EP1〜3のユアン・マクレガーは、実に見事にアレック・ギネスの雰囲気を醸し出してます。
アレック・ギネスは気に入らなかったようですが、やはりオビ=ワンはアレック・ギネスの素晴らしい演技によって確立されたと、私は思います。
ちなみに、EP1〜6の時代に生きて出てくる生身(扱い)のキャラクターは、アナキン、シディアス卿、マスター・ヨーダだけです。
イアン・マクダーミドのシディアス卿は、若い頃の特殊メイクの演技から実際の老人としての演技まで、一貫してましたし、本当に凄い役者がいっぱい出てます。
私は、映画の中のキャラクターではシディアス卿が一番好きです。
とにかく、EP4のあのシーン、冒頭付近のオーウェン・ラーズ達の会話、どれを取っても、後から観れば観るほどに、『ルークの父はアナキン』という設定が最初からあったように感じてしまいます。
大量の伏線を張っておきながら、何一つとして解決させずに終わる訳ですからね。
ヴェイダーが『ルーク・スカイウォーカー』という名前を認識するのは、ヤヴィンの戦いの後です。
ルークが自分の子であると知り、ルークを探すのに必死になります。
しかし、ヴェイダーが気付かないとは思えないのです。
探してる2体のドロイド、R2と3POの行き先がタトゥイーンのラーズ家、偶然とは考えにくいですからね。
オビ=ワンをベンと呼ぶ、タトゥイーンの服を着た若者。
デス・スター攻撃のとき感じた強いフォース、それがオビ=ワンではない以上、何かを感じていたのは確かでしょう。
恐らく、EP4の構想時点からシナリオとして『ヴェイダーはアナキン』があり、『一作で終わりっすよー。』って言いながらもルーカス氏は続編やる気まんまんだったんでしょうねw
スター・ウォーズには数々の矛盾点があります。
次回の休暇では、そのあたりに触れて参ろうかと思います。