フォースの覚醒を詳しく分析した結果の幾つか。
分析の殆どは役者の台詞と演技・過去作品の描写に基づいて行いました。
まず、スノークの正体。
消去法から、既存キャラクターを消す作業から始めます。
ヴェイダーが無い理由。
ヴェイダーはムスタファでのオビ=ワンとの戦いで腕と脚を失っていますが、スノークの腕は生身です。
カイロ・レンが持つヴェイダーのマスクの損傷とスノークの顔の損傷、頭の傷等、一致点が多いですが、生身の腕が見えるので、イコールとはなりません。
そもそも、ヴェイダーは第2デス・スターで死去しており、フォースの実体なのでリビングフォースとして存在しました。
しかし、肉体の所在は大変重要になります。
カイロ・レンがヴェイダーのマスクを持っている=アナキンの遺伝子を手に入れることは出来た、という事。
スターウォーズではクローン技術は大いに認められているので、利用されている可能性は大変高いです。
マズ・カナタの発言から、皇帝の次にダークサイドを司っているのはファースト・オーダーなので、直接的にヴェイダーではないのは明白です。
次に、シディアス卿が無い理由。
シディアス卿は第2デス・スターで破滅させられています。
重要なのは、完全な死のシーンが描かれていないところ。
スピンオフ小説では、シディアスのクローンが利用され、ルークをアプレンティスにする描写もありました。
これはさすがにやり過ぎと私は思います。
シディアス卿は大変優れたシスでした。
しかし、アナキンにティラナス卿を殺害させたことで、ヴェイダーを倒したルークをダークサイドに導けなかったことでルークを滅ぼそうとしたあの状況が、アナキンにフラッシュバックをもたらしてライトサイドへの帰還を果たす訳で、そういった意味であの映画のタイトルが『ジェダイの帰還』であるのは明白です。
では、ダークサイドの所在は消えて無くなったのか、これは否でしょう。
これもまた、マズ・カナタの発言より、皇帝の次はファースト・オーダーがダークサイドを担っているからです。
皇帝、つまりシディアス卿がダークサイドの担い手でないなら、皇帝はやはり死んだのでしょうか。
これは結構明白ですが、皇帝は滅ぼされたと考えるのがルールです。
初代デス・スターの爆発時に逃げる動きをしていなかったターキン提督のように、時系列的に死が確実な人は死んだと見做されますが、視界から消えた後にどうなったかという描写の無い人物は、死んでないと見做すのがスターウォーズです。
ここの考察で大変重要になるのが、インペリアル・ガードの存在です。
EP6でインペリアル・ガードは人払いされますが、あくまでもインペリアル・ガードです。
非常に忠実なインペリアル・ガードがシディアス卿の損傷した肉体を回収し、これを元にクローンを作ろうとしたか、スピンオフ小説のように、実際には既に存在していたか、いずれにしても、シディアス卿本人としてその後活躍した形跡はありません。
マズ・カナタが言っている通り、シス→皇帝→ファースト・オーダーと、ダークサイドの所在は変化したことが正史となったからです。
しかし、シディアス卿の遺伝子が保管されているとしても、これ自体は回収可能なストーリと言えます。
インペリアル・ガードによってシディアス卿の遺伝子は保管されていた、これが私の結論です。
だって、消えたはずのアナキンのライトセイバーも出てくるんだから。
しかしやはり、スノークがシディアス卿本人であるというのは無しですね。
じゃあスノークは一体誰なんか。
私の結論は、ズバリ、スノークはヴェイダーとシディアスの遺伝子によるキメラ。
スノークを創ったのはファースト・オーダー。
ファースト・オーダーは銀河帝国の続きです。
これは検証しなくても明白です。
シディアス卿とヴェイダー卿という二人のシスの元、フォースの力は充分に理解してる人たちの残党であり、銀河帝国がフォースによって解体に追いやられたとすれば、当然ダークサイドに対しては魅力を感じる訳です。
フォースセンシティブをダークサイドに導くためにはダークサイドの力が必要であり、ベン・ソロの存在は重要だったという事です。
ベンがヴェイダー卿に惹かれた理由は定かではありません。
しかし、ベンがダークサイドに落ちるためにスノークが大きな役割を果たしたのはレイアやハンの発言から事実です。
ベンはルークに師事する以前からヴェイダーの虜であったという時系列はレイアの発言から分かります。
ルークはベンにフォースの手ほどきをしたようであり、ニュー・ジェダイ・オーダーの訓練を行っていたのも事実のようです。
スノークはルークを最後のジェダイと言っていますので、ニュー・ジェダイ・オーダーのパダワンは、アナキンがそうしたように、カイロ・レンによって滅ぼされたと考えるのは容易です。
ベンは成長の過程でヴェイダーの事を知り、恐らくルークによって保管されていたヴェイダー卿のマスクに宿るダークサイドに同調し、更にスノークの正体(シディアス卿とヴェイダー卿のキメラ)を知るに至り、パダワンを滅ぼした、これが私の推測です。
それでも、カイロ・レンはヴェイダーのように強くなれないという恐れを抱いています。
そして、光の誘惑に対する畏怖も抱いています。
ライトサイドとダークサイドで揺れているのはカイロ・レンと言えます。
次に、アナキンの最後のライトセーバー。
このライトセーバーによって倒された者は本当に多いです。
数に関してはクローンウォーズ依存性が高いですが、映画作品の中でこのセーバーによって倒された主な人物は以下。
☆ティラナス卿
☆メイス・ウィンドゥ
☆ジョカスタ・ヌー
☆ヌート・ガンレイ
特に重要な鍵となるのは、ティラナス・ウィンドゥでしょう。
数と重さで言うならば、ライトサイド・ダークサイド共に、倒された者の数はイーブンだったように思います。
このライトセーバーは、ムスタファの戦いでオビ=ワンによって持ち帰られ、アナキンの遺品となります。
そして、このセーバーはルークに渡され、ヴェイダーによってルークの腕ごとベスピンで失われます。
数十年後、このセーバーは大変綺麗な状態でマズ・カナタの城で保管されており、フィンの手を経てレイに渡り、ルークの前に再び現れます。
マズ・カナタの城でレイがこのセーバーに触れたシーンから、このセーバーがライトサイドとダークサイドの大変膨大な情報を持っていることが分かります。
このセーバーにこれだけ多くの情報がある理由は、このライトセーバーが双方のホロクロンにアクセスしていると解釈するのが妥当なように感じています。
ライトセーバーは、組み立てのプロセスでフォースによる集中が求められます。
従って、ライトセーバーはフォースと同調している洗練されたデバイスと捉えられます。
このライトセーバーがマズ・カナタの手元にあり、大変綺麗に保管されていた理由は、ベスピンで失われた後にどうにかしてルークの手に渡り、ジェダイの最初の寺院を経てルークによって修復されたのち、フォースのバランスを保つべく双方サイドのホロクロンと同調させて封印したのでしょう。
このセーバーを回収したのは恐らく『Lobot』でしょう。
ランド・カルリジアンの部下です。
ベスピンが解放されるまで彼が保管していたと考えるのが妥当です。
ベスピン解放後、ランドからルークに手渡されたのでしょう。
(ちなみに、フィンの親としてランドの名前がリークしています。)
そして、色々やってから最も安全と考えられるマズ・カナタの所に預けた。
レイがルークのビジョンやカイロ・レンのビジョンを見たり、リビングフォースの声を聴いたりしたのは、フォースセンシティブであるレイが双方のホロクロンにアクセスしたからだと私は考えます。
この場面は、覚醒したのではなく同調した、という解釈です。
そして重要なのは、このセーバーがアナキンの遺品であることをカイロ・レンが知っていたこと。
つまり、このセーバーを見たことがある、下手したら触ったことさえある、という事になりかねません。
とっても重要ですが、このセーバーは"アナキンの遺品"であって、"ヴェイダー卿の遺品"ではありません。
私の解釈だとヴェイダー卿はルークの存在を認識してからライトサイド側へと傾倒し始めてます。
憎んでいたオビ=ワンのパダワンであり、最愛のパドメとの子供の存在、そもそもダークサイドにどっぷり行けなかったアナキンです。
ジェダイの掟に反したのは確かだけど、明確にダークサイドに転向したという解釈が私には出来ないんですよ。
称号としての"Darth"を冠したのはシディアス卿の計らいであり、望んでそうなった訳ではなかったから。
シス卿の後継者になるタイミングがあるとすれば、シディアス卿を滅ぼしたまさにその時ですが、その時点では既にアナキンに戻っています。
ヴェイダー卿の遺品としては、シディアス卿から与えられたあのマスク、そして、どっかいっちゃったヴェイダー卿のセーバーは有力です。
古来の製法で造られたカイロ・レンのセーバーは、ヴェイダー卿のセーバーの改造品とは考えにくい。
本当に失われたのは、ヴェイダー卿のセーバーと考えられます。
あと、恐らく滅ぼされたときもローブの下にあったシディアス卿のセーバー。
これも失われたデバイスです。
ちょいと長すぎるので、レイとかベンとかのことは次回書きます。