スターウォーズを解説する試み。 Part2



2回目は『サイフォ=ディアス』について紐解きたいと思います。


サイフォ=ディアスも登場シーンの無いキャラクターです。


サイフォ=ディアスは、ジェダ・オーダーに属していたジェダイマスターです。


ティラナスとなる以前のドゥークーとは親友でした。


サイフォ=ディアスはエピソード2で初めて名前の出てきたキャラクターで、クローン兵の発注者です。


サイフォ=ディアスに関する設定は非常にミステリアスで、映画の中でもかなり慎重な存在として扱われております。


サイフォ=ディアスは、予知能力に長けており、将来の不安定な時代に関する予知のイメージから、クローン兵を用意するべきであるという考えを持っていましたが、この件について相談した相手がパルパティーンなのです。


この時点で、ジェダイ・オーダーとは距離を置いていたサイフォ=ディアスが信頼して相談した相手がシディアス卿ということになる訳です。


いかにパルパティーンがフォースのダークサイドを隠蔽していたか分かります。


結果的にサイフォ=ディアスはドゥークーに殺害され、クローン兵発注に関するデータは改ざんされ、パルパティーンの痕跡を微塵も残さずに、サイフォ=ディアスの名前だけが残ります。


マスター・ヨーダによる慎重なリサーチですら、パルパティーンの名前が出てくることのなかったクローン兵発注の件。


実にミステリアスです。


クローン兵の製造元の惑星カミーノに由来する毒矢で殺されたハンター、
惑星カミーノの存在データがジェダイ公文書から消されていたこと、(ジェダイしか消せないデータ。)
クローン兵の源となったジャンゴ・フェットがアミダラ暗殺を依頼されており、ドゥークー側に居たこと、
カミーノ星人がサイフォ=ディアス以外のジェダイとの関わりを持っていなかったこと、
サイフォ=ディアスの名で支払われた多額のクローン兵製造費用、


とにかく、煮え切らない疑問を多く残しておきながら、ジオノーシスに向けてクローン兵を出撃させなければならなくなるほど、この時代のジェダイは弱体化していたことになります。


そして、当然のことながら、シディアス卿の思惑通りに戦争は始まるのです。


サイフォ=ディアスは、ジェダイ・オーダーの一員として殺害されたことになってますが、私は、サイフォ=ディアスは既にダーク・ジェダイになっていたように思います。


そうであれば、色々なことがスムーズになりそうです。





よく酷評されるエピソード2ですが、数多くの映画にシーンのない時代の背景や、エピソード6までの長い流れの大部分に触れてゆく重要な作品だと私は考えます。


デス・スターの設計図が初めて出てくるエピソードでもあり、実際のところ、一番後味の悪いエピソードかも知れません。


エピソード4に次ぐ、役者の力量溢れる作品です。





次回は、ようやく登場した人物に触れたいと思います。


その人物は、『R2-D2』です。