スターウォーズを解説する試み。 Part6



大変久々です。


6回目は工藤遥さんが推してる『ダース・モール卿』について紐解きたいと思います。



ダース・モール卿はザブラクという種族出身で、割りとザブラクにはフォース・センシティブが居ます。


同時期のジェダイ、エージェン・コーラーもまたザブラクです。


ダース・モール卿は、大変秘かにシディアス卿によって見出だされたダークサイドのフォース・センシティブで、プレイガス卿に対しても秘密裏に養われたシス・アプレンティスです。


モール卿の映画での出現タイミングは、通商連合艦隊による騒動のミスがきっかけでした。


モール卿はシディアス卿の指示でアミダラを追ってタトゥイーンに辿り着き、クワイ=ガンと短いセイバー戦を行います。


削除シーンとして、タトゥイーンから発つ前のアナキンとクワイ=ガンの後を追跡する3機のシス・プローブ・ドロイドのうちの1機に気付いたクワイ=ガンがドロイドを破壊するシーンがありますが、タトゥイーンを発つ直前のシーンでクワイ=ガンとアナキンが走っていたシーンの謎がこれで解けます。


タトゥイーンでクワイ=ガンと最初のセイバー戦をしたとき、ダブルブレードライトセイバーの片側だけで戦っているモール卿ですが、モール卿のセイバー戦はやはり演者が卓越したスタントマンなので、映画中の殺陣回りでは最もキレのある、ワイルドかつ綺麗な殺陣を観ることができます。


他の誰の殺陣(フォーム)よりも綺麗です。


残念ながら、故にシスとしての恐ろしさの点でティラナス卿やシディアス卿には及びませんでした。


不自然さの欠如ってやつです。


やはり、シディアス卿の恐ろしさは、イアン・マクダーミドの卓越した演技や演出の賜物でしょう。



モール卿はオビ=ワンに切断されて奈落の底へと落ちましたが、生きていました。


CWの期間に再度活躍しますが、最終的にシディアス卿により破滅させられます。


CGアニメながら、このシーンの絶望感は半端ではないですね。



映画として、モール卿の人気や目立ち方は異様とも言えるレベルでしたが、ストーリーに於いてはやはり、シディアス卿がアナキンを獲得するまでの繋ぎのシスであり、シーヴ・パルパティーンの隠れ蓑でした。


寡黙でストイックなシス・オーダーとして描かれたモール卿は、爽快感のあるキャラクターでした。


EP1〜6で描かれたセイバー戦で唯一のダブルブレーダーであり、永きに渡って滅亡を信じられていたシスがジェダイ・オーダーの前に復活を宣言する人物であり、ストーリー上は非常にスリリングなキャラクターですが、故に背後にちらつくシーヴ・パルパティーンの影や言動の恐怖感は凄まじいものになっています。


モール卿の出現からジェダイ・オーダーの静粛までの期間が凄く短い、これだけでもいかにジェダイ・オーダーが弱体化していたか理解出来ます。


クワイ=ガンがモール卿に殺害された事によって、オビワンはアナキンを修行することになり、アナキンはヴェイダーとなり、オビワンはヴェイダーを瀕死に追いやります。


スターウォーズのストーリーの恐怖感は、こうやって増幅した訳ですね。


やはりモール卿の存在は大きいね。





次回は、ジェダイマスター『キ=アディ=ムンディ』について紐解きたいと思います。